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カオスシード〜風水回廊記〜


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【SFC版感想】【SS版感想】【序盤のコツ】【プレイ日記】(仙窟画像あり)twitter

世界一面白いと思います。

でもすごく面白さがわかりづらい。

毎号ゲーム誌でなぜなにマンガまであったのに、あまり伝わらなかったらしいほどの難度。
一言で言うと「仙人がダンジョン掘って、攻めて来る人間と戦うゲーム」…
他に例えるゲームやジャンルがないのが困ったところ。仙人とかいう設定も色々疑問が出るだろうし。
なんで仙人? つーか目的って? 悪役なの? …とか。
…そのあたりは素晴らしいまでに設定とゲームシステムが絡み合っているのだけど…それだけに一言で説明できない。ジレンマ。
ジャンルもRPGでアクションで育成でSLGで…こう言うとめちゃくちゃに詰め込んだみたいだけど、 完璧なまでのバランスで組み合わさっていて、掛け値なしに面白い!
至高とか究極とか言ってしまってもいい。これはそれくらいの価値がある!
だから口では説明しきれないんだけど!

私もサテラビューで体験版やってなかったら買ってなかっただろうな。
サテラビュー本体、すっげー高かったけどこれとラジカルドリーマーとリアルタイムゼル伝がプレイできたから、元はきっと取った。
このゲームと出会えただけでも価値があるよ。
ちなみに「カオスシード」で検索すると、「好きなゲーム」としてジルオールやカルドセプト、タクティクスオウガが共に並んでたりする。それらと肩を並べるくらいの質のよいゲーム。
マイナーだけど。
せめて移植版がプレステで出ていればな。もうちょっと知名度もあったろうし、今もなおプレイできたのに。(プレステは2での互換性があるのとメモカの質がいいからソフトの寿命が長い)

今後なんらかの奇跡が起こってどこかで出ることがあるならカオスシード一本のためだけにハード揃えます。
ちなみにこちらはSS版感想

以下本題。説明。

洞仙という仙人がいる世界。
洞仙は活力がなくなって枯れてしまう大地を元に戻すために、ダンジョン(仙窟という)のカタチをした工場のようなものを地下に作る。
そこからエネルギーを生産して大地に送り込み、木々を生い茂らせたり、豊かな土地に変えたり。
大地に巣食う邪霊が原因の時はそれも倒して。

非常ーーにエコロジーで立派な活動。だけど大地復活の時に思いっきり地震が起こるので人間には嫌われてる。賞金首になるほど。
枯れた土地にいるので、環境破壊をしていると誤解されてもいるし。
(時々マジで大地を枯らす洞仙もいるらしいけど)
地下で化け物呼び出してなんかやってりゃそりゃ怪しいわ。
そうやって攻めて来る人間たちとも戦わなくてはいけなくて。
でも、やっつけた人間はダンジョンから出されるだけなので気持ちよくプレイ出来る。
全然ダークじゃない、むしろほのぼの。人間と敵対してても後味悪いなんてことはない、気分爽快。

実に気軽、お手軽にダンジョンボスの気分を満喫できる。
「あー、こいつらにとっては自分はボスキャラなんだなー」と思うと妙な感覚になるw
侵入者にそう言われる場面もあるしね。戦隊モノな5人組もやってくる。
ダンジョンを見回りさせている仙獣は雑魚モンスターといったとこかな。
他のRPGと違うのは、雑魚がピンチの時に瞬間移動でボスが現れるところだ(笑) 自然とそういうプレイになるんだよなぁ。最深部で待ってるだけじゃないんだよと蹴散らしていきます。
(このゲームは普通のSLGとは違って、作った場所の中を歩けるし、触れるし、戦える)

地上の様子が時々イベントでみれるんだけど、自分の噂話があったりしてなかなか面白い。
賞金がかけられたり、それこそ勇者パーティがやってきたり。
たまに自分で地上に出て、街の人たちと話すんだけど、自分の正体を見抜く人はまれ。
目の前にその敵がいるんだよーと思いながら会話するのもまたよし。
最後のシナリオなんか、賞金稼ぎのたむろする宿の隣に主人公の家があるんだよ!
さっきまで戦っていた相手と悠長に話す主人公がこのゲームのほのぼのっぷりを如実に表している。

そんなふうに嫌われ者にもかかわらず、ダンジョン作成に一生懸命な主人公がいとおしい。
それしか考えてないんじゃないか、あまり物を考えてないんじゃないかとたまに思うけど。
理解者も一人、ついてきてくれるし。ヒロインがね。
冒険者や兵士にとってとことん恐ろしいボス的なものが、ヒロインの尻に敷かれたりして困ってる様はものっすごい微笑ましくて、大好き。
主人公が可愛いんだよ、そのあたりのイベントw とても数分前に将軍や勇者様ガチバトルしてたとは思えないほど。

シナリオの特徴。
物語は一話完結の話がそれぞれつながったり、続いてたり。
主人公が沢山の平行世界にいきなり飛ばされるので。
それぞれの平行世界で起こったことが、影響しあって物語り全体を構築してる…と書くと伏線バリバリなイメージが出そうだけどそんなことは全くないw
これが前クリアしたシナリオのアレか…ってすぐわかる。その時はその伏線こそが物語の主軸だったから。

ゲーム的な伏線の面白さだなーと思う。ヘラクレスの栄光3級に。
見るだけじゃなくて、自分が体験したことが伏線になっているから。ザッピングシステムのあるAVGともちょっと違う感じ。
そのシナリオの集合体、きちんと収束するんだけどタイムパラドックスがちょっと残るんだよね…
楽しいのでいいんですが。気にしないようにしてます。

その他のシナリオもバリエーション豊富でいいよ。
人(仙獣)と話して進めていく、「仙獣界の皇帝」は本当に時間の流れが穏やかで、ゆったりしたシナリオ。
「おうちにかえる なんだかとても やさしいひびき」
こんなセリフが出てくる世界でまったりしてみたり。戦闘ばかりじゃない。
でも、もっと自然が徐々に蘇っていくところを見たり、その場所に行って触ったりしたかったなーという物足りなさもあるんだよね。
せっかく大地に影響を与えているんだから、もっと実感したいって。
あと、植物を育ててみるようなシナリオも面白かったかも。
物語がオムニバスなこのゲームだから、あれもこれもと思ってしまうなぁ。

あと、曲もいい。
中華風だけどしつこくなくて、ゲームのBGMとしてかなりいい。
「カオスシード」と「洞仙のテーマ」なんか、プレイ中にずーーっと聞いてても飽きないし。
場面ごとの曲も、染みる。ちょっと切ない場面でかかるとかなりくる。
脳内ループするほど印象に残るし聞きやすいんだ。

ここからはわかりにくいゲーム的な説明を。(いきなり仙窟とか言えないから設定的魅力から語ってみた)
ゲーム中のチュートリアル1時間もやればこんな文章見なくてもわかるんだけどねー。

ゲームとしては、まず部屋を作っていきます。

生産部屋:エネルギーを作る部屋。
エネルギーは一定量大地に振り込むことでシナリオのクリアフラグが立つ。
また、ダンジョンそのものを動かすための「電力」的役割。仙窟を植物に例えると「水」でもいいかな。
これがないと部屋は壊れてなくても稼動しなくなってしまう。
レベルアップで生産するエネルギーが多くなる。

練丹部屋:仙丹を作る部屋。
エネルギーが水ならこっちは肥料。部屋を強くしていくために必要。
また、仙獣を呼び出すときやアイテムを手に入れるときにも使う。
とにかくいっぱい使うのでメインで使うでかい部屋を一つは用意しないときつい。
レベルアップで生産する仙丹が多くなる、同時に消費エネルギーもでかくなる。
部屋はでかくなることが多い。因素をなるべく入れたいからね。

召喚部屋:仙獣を呼び出す部屋。
部屋を直したり(主人公は直せない)部屋にエネルギーを運んだりしてくれる仙獣を呼び出す。
見回りや戦闘もしてくれる。
部屋を直すついでに見回りもしてもらうというのが正しい気がする。
自分のパーティにも入れて、戦力アップも。
(下半身が蛇のをいつも呼び出してます。匍匐前進はやめてー…)
レベルアップで呼び出す種類が多くなり、初期レベルも高くできる。その分仙丹ごっそり使う。
メイン以外は小さい部屋だけ作って放置。

掘削部屋:アイテムを掘り出す部屋。
敵が落とす宝箱でも充分な気がするけど、もっとずっと上のランクのアイテムはここで。
店がないので、アイテムはここで手に入れる。
レベルアップで掘るアイテムのランクが上がる。

転送部屋:瞬間移動する部屋。
ダンジョンがでかくなっていくと、敵が侵入してきた場所に行くのにも時間がかかるのでコレで移動。
移動範囲内にある部屋ならどこでも行ける。手持ちのエネルギー使うけど。
大体掘削部屋の隣に作る。
レベルアップで移動できる範囲が広がる。

攻撃部屋:侵入者を攻撃する部屋。
これだけでとどめを刺すのは難しいけど仙獣や主人公に会う前に体力を削っておくには最適。
(バカみたいにでかい部屋に高い攻撃力を仕込むと、部屋だけで瞬殺できるけどね)
エネルギーは攻撃するたびに消費する。
レベルアップで攻撃力が上がる。…けど、風水いじってもっといい能力をつけたほうがいい。
なかなか抜けられないようにでかくしたい。

索敵部屋:敵の様子を見れる部屋。
ダンジョン内の様子を見れる部屋。侵入者だけはこれがなくても見れる。
しかし、これがあると侵入ゲートの場所がわかるので、それをつぶすことができる。
ゲートを全部潰したら、そのターンはもう雑魚は入ってこない。
また、ある部屋だけずっと見てることもできる。
攻撃部屋で敵が戦ってるところや、可愛い仙獣たちが頑張っているところを観察できる。
リアルタイムで時間が過ぎるのでよっぽど暇な時じゃないとできないけど。
レベルアップで見れる範囲が広がる。

倉庫部屋:アイテム保管の部屋。
持ちきれないアイテムを入れておくことが出来る。
シナリオ間での受け渡しもできる。別シナリオの終盤に掘った貴重アイテムが使いたい放題。
SFC版は風水をいじらないと出来なかったがSS版は作ってすぐにできるように。
基本的に新しく掘削部屋から出るアイテムで充分なのであまり使わない。
レベルアップで収納ページが増える。

あああ、こんな説明しても知らないと何が楽しいのかわかりにくいんだろうなぁ…
すっげー面白いのに。すっげー面白いのに。

ただ部屋を作るだけでもクリアは出来るんだ、このゲーム。
でも、MAPに散らばる因素をこれから作る部屋の中に入れようと考えたり、位置や風水を考え出すとどうつなげるかかなり考えるはめに。
(因素…MAP上に点在する点々。これがいっぱい部屋に入ると、エネルギー生産があがるなど、効率がよくなる。これが入るように、部屋の位置をいじったり大きさを変えたり)
そしてそれがパズルみたいで楽しい。このゲームの醍醐味。
「因素がいっぱい並んでいるここの場所に部屋を作りたいなー」
「でも通路を考えると、もう一段ずらさないといけなくなるから因素が上手く入らない…」
「ってか、風水が出ねぇーーーー!!」

後々の部屋の配置をよーく考えてダンジョンを作っていかないとなゲーム。
作った部屋は壊せないから。その辺はシムシティよりシビアかもw

風水というのは、部屋の属性でこのゲームの真髄。
部屋を作る時に、なんの属性になるか見て、考える。(ターンが変わると2〜3種類くらいの幅で変動)
陰陽五行の「火」「土」「金」「水」「木」の5種類。
部屋と部屋を通路でつなげた時に、お互いの部屋にそれぞれの属性の「気」が流れていく。
MAP画面で確認できるんだけど、その図は通路という水路を流れる水みたいに見える。属性の相性によって沢山流れたり、停滞してたり。
色のついた水が互いに流れているみたいな感じ?

沢山通路でつながっているとその分部屋に流れる「気」も多くなって、その「気」の種類と量によって部屋のパワーアップのメニューが追加される。
戦闘部屋以外の部屋が攻撃力を持ったり、戦闘部屋が新しい攻撃方法を身につけたり。
そして、そう「なる」ように通路や隣の部屋の属性を考え出して、計算していく。
この部屋とつなげて、あの「気」を流して…っていう風に、欲しいパワーアップ方法の組み合わせになるように部屋と通路を作っていくのがまた難しくも楽しいひとときw

何にも考えないでダンジョン作っていくと惰性になってだらだらとつまらないんだよ、このゲームは。
パワーアップさせきった時も、部屋の属性をアイテムで変化させて新しい能力を開拓してみたり。やり込むと忙しいゲーム。
農作物を育てるみたいな…とか表現されていたけれど、本当にそう思う。
大地復活なんてどうでもいいやーな気分になって穴掘ったり調整したり…パーティとして連れている仙獣に怒られることもしばしば。
振り込むエネルギー、もうクリアどころかカンストするほど溜め込んでて、それでもなお拡張に精を出してたり。…クリアしちゃったら、また新しい大地に行っちゃうんで。

風水や配置のいいパターンというのは自分でもう出来てしまっている。
自分の中ではこれが究極かつ基本かなあ。龍盛とか風神とかは、めんどくさいんだ。
(玉皇宝華基本・土索敵部屋に玉皇宝華と全索敵がつく方。土を攻撃部屋にする場合、木ではなくて水をもう一個つないで仙雷の策。 木の召喚部屋はこの図に土を1追加で太極宝宮。左の金は倉庫部屋にすると異次元倉庫がやりやすい)
普通はパターンができるとつまらなくなるもんだけど、始める度に「因素」の配置がバラバラなので、上手く活かすように計算すると、部屋の位置は自然と変わっていく。
そしてその配置にあわせて風水を流し込む。
掘れない岩がダンジョン作成を邪魔しているシナリオもあるので、狭い中をやりくりしたり。
何度も新しくダンジョンを掘るという行為が全く面倒に感じないのがこのゲームのすごいところ。
100時間遊べるっていうのは伊達じゃない。




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2005.08.10